ご訪問をありがとうございます。ホフクです。
受験生時代は、この勉強の内容で良いのか、このような進め方でよいのか、常に自問自答でした。
私は、2回、行政書士試験を受験しておりますが、1回目の不合格により、反省点を踏まえて戦略を立てることにより、2回目での行政書士試験合格へのステップになったと思います。
以下、私の不合格体験記をご参考していただき、各々で良い点、悪い点を見極めて、取捨選択をしていただき 参考にしていただき、少しでも皆様のお役に立てればと思います。。
【1回目】令和元年行政書士試験受験
私が行政書士を目指したのは、会社の同僚から「行政書士でも受けてみたらいいんじゃない?」と言われたことが、きっかけです。まあ、後付けの理由で転職をしたかったというのもありますが。
この不安定な社会情勢の中で、何か手に職をつけて、安心感を得たかったという気持ちが大きかったので、行政書士試験への一歩を踏み出すきっかけになりました。
それまで私は仕事における法務として、数年の契約書レビューとコンプラ関係の業務しかしたことがなかったのですが、大学も法学部をでていること、ビジネス法務検定2級も取得していましたし、巷の行政書士試験に対する評判からものすごい楽観的に考えていました。
1回目の行政書士試験までの勉強状況
細かい時間の記録をとっていないのですが、残業時間もかなり多く、平日は1時間程度、休日は6時間の勉強をしました。
とにかく時間がなかったので、ご飯を食べている間、トイレの間、30分間の通勤中の電車の中、1時間のお風呂の中(書籍がめっちゃふやけました)で勉強しました。
勉強をした月 | 勉強概要 | 勉強内容 | 使った書籍 |
---|---|---|---|
7月 | ・基本書を一通り読む(行政法のみ) | 民法の親族・相続以外はある程度知っていると思っていたので、行政法のみ基本書を読んでいました。 | ■みんなが欲しかった! 行政書士の教科書 TAC |
8月から1回目の試験まで | ・過去問題集を解く(民法、行政法のみ) ・予想問題集(1回分) | ひたすら問題を解いていました。ただ、解くといっても、わからなかったら、すぐに答えを見て、どんどん進めていくもので、ざっくりとした内容をつかむので精一杯でした。 | ■合格革命 行政書士 肢別過去問集 早稲田経営出版 ■出る順行政書士 当たる!直前予想模試 東京リーガルマインド |
1回目の行政書士試験から合格発表まで
記述もかなり良くかけたし、これはワンチャン受かるんじゃないか。
自己採点もしないで、結構できたと思い、合格発表日まで一切勉強していませんでした。 そして、1回目の結果発表日を迎えました。
1回目の行政書士試験の不合格発表(結果通知のはがきを見て)
法令科目で足切りでした!
試験は受かるかもしれないし、落ちたとしても、ギリギリではないかと思っていたことから、かなりショックを受けました。
このままでは行政書士試験から撤退できない。諦めたくない。
じゃあ、行政書士試験に落ちたのは何が原因だったのかな?
このように思って、以下の不合格の理由を考えました。
■マインド面
行政書士試験をなめていた。勉強時間も少ない。今後も、勉強時間は多く取れないから、勉強期間中、真剣に取り組む。
■勉強面
- 問題になれること、出題傾向(各科目の個別テーマの出題頻度)を把握するうえで、過去問を中心とした勉強法は間違っていない。
ただし、過去問集を回すことがメインとなっており、正確で十分な知識が身についていないので、回すスピードを落として、同時に基本書などを参考にしながら、確実に覚えていく作業が必要である。 - 条文自体の記憶、理解がかなり重要である。
- 前述のとおり、わかっている気で基本的なところを覚えていなかった(急がば回れが重要、回すよりきちんと覚えることが前提)。
【2回目】令和2年行政書士試験受験
1回目の行政書士試験で不合格だった私は、2回目の行政書士試験に向けて1回目の試験の反省点を踏まえて、新たに試験までの方針や戦略を考えることにしました。やみくもに勉強をしていても、また不合格になると思ったからです。この点を参考にしていただければと思います。
これ以上試験に落ちるのは御免こうむる!
試験に対する方針、戦略は、基本を確実に覚えて、アウトプットを中心に据えることは間違いない!
ということで、各科目を勉強するにあたり、以下の方針や戦略を立てました。
はじめから戦略は立てにくいと思いますが、どこまでにどうなりたいと計画を立てることは、重要です。計画という軸を決めておいた方が、変更が発生したときに、その変更の根拠が明確になり、切り替えがうまくいくからです。
2回目の行政書士までの科目別勉強方針、戦略
以下の表のとおり、科目ごとに勉強方針を立てました。
試験科目 | 方針、戦略 | 使用した書籍 |
---|---|---|
基礎法学、憲法 | ■比較的条文の知識を問う「統治」が得点に繋がりやすいため、統治をメインに勉強を進める。条文素読も行う。 ■憲法総論、人権は、問題集中心で進める。判例集も読む。 | ■合格革命 行政書士 肢別過去問集 早稲田経営出版 |
行政法 | ■条文が重要で数がそこまで多くないので、確実に覚える必要がある(準用条文も問われるので、より正確に覚える)。ただし、素読はきついので、問題集を中心にして、司法試験の択一六法で、条文の趣旨、背景、要件、効果を覚える。 | ■合格革命 行政書士 肢別過去問集 早稲田経営出版 ■司法試験&予備試験 完全整理択一六法 行政法 東京リーガルマインド |
民法 | ■問題集を中心にして、司法試験の択一六法で、条文の趣旨、背景、要件、効果を覚える(司法試験の択一六法は深入りしない)。 | ■合格革命 行政書士 肢別過去問集 早稲田経営出版 ■司法試験&予備試験 完全整理択一六法 民法 東京リーガルマインド |
商法・会社法 | ■商法は、総則、商行為を中心に過去問題集で勉強する。 ■会社法は、設立、株式、機関が中心として出題されるので、問題集を中心として勉強する。 | ■合格革命 行政書士 肢別過去問集 早稲田経営出版 |
一般常識 | ■ 直前まとめ論点集を読むのみとする。 | ■合格に出る順行政書士 最重要論点250 東京リーガルマインド |
方針・戦略に対する実際の履行状況
仕事の残業時間を含む拘束時間が長かったこともあり、2月から2回目の行政書士試験まで平均月70時間、合計700時間ほど、勉強しました。1回目との勉強時間を併せると900時間弱の勉強時間です。実際の履行状況としては、表中の内容をひたすら繰り返しました。
なお、2回目の試験ときは、本試験の予想問題は難しく、試験の形式がわかっていたため、一度解いて、復習とかは気になったもののみをしました。
予想問題にあまり力を入れなくてもいいと思いますが、これまで勉強した内容の復習、新たな知識の習得、試験形式の慣れなど、メリットを多く受けられている方もいます。時間に余裕がある場合は、本試験の予想問題に有益だと思います。
直前期(2回目の行政書士試験までの1か月間)
法令科目
記憶力が悪く、勉強をする範囲を絞ったつもりでしたが、相変わらず知識として不十分でした。ただし、この時期になると新しい論点を勉強すると、精神的に不安になるため、基本的には合格革命 行政書士 肢別過去問集を繰り返しました。かなりスピードが上がっていて、2週間で1冊まわすことを目標としていました。
一般常識
一般常識は合格に出る順行政書士 最重要論点250で個人情報保護・情報通信を中心に基本的事項の内容を確認していました。
2回目の行政書士試験当日
東京ビックサイトで試験を受けたのですが、席の間隔が空いていて、快適に試験が受けられたことは運が良かったです。そんな中で試験が開始されました。
科目 | 問題番号 | 状況など | 正解数 |
---|---|---|---|
基礎法学 | 1から2 | 運よく1問だけ解けました。裁判制度に的を勉強することが良いと知っており、その範囲が出ましたが、1問しか正解できませんでした。 | 2問中1問正解 |
憲法 | 3から7 | 最低限3問は死守するとしていました。第三者所有物の没収の判例は、基本論点なのに、勉強をしておらず、失敗したなと思いました。 | 5問中3問正解 |
行政法 | 8から26 | 条文、判例に力点を置いた勉強が役に立ったせいか、よくできました。また一般的に考えればわかる問題もあり運が良かったです。 | 19問中16正解 |
民法 | 27から35 | 根抵当権など、勉強が不足のところがあり、点が伸びなかったです。 | 9問中6問正解 |
商法・会社法 | 36から40 | 憲法と同様に5問中3問を死守する予定でした。少し例年と比べると簡単でした。 | 5問中3問正解 |
多肢選択式問題 | 41から43(12問) | 基本的な問題が出ていたと思うのですが、記憶が曖昧過ぎて、定義を問う問題などで点を落としました。 | 12問中7問正解 |
記述式問題 | 44から46 | 問45の民法の問題はある意味、難しかったです。詐欺または錯誤、両方とも主張できそうな問題で、行政書士試験委員は、どちらの回答を求めているかわかりませんでした。結果、錯誤を書いてほとんど点数がなかったと思います。 | 28点(錯誤と記載しても部分点があり40点くらいはあるだろうと思っていました。) |
一般知識 | 47から60 | 6問は死守することを目標としていました。 | 14問中6問正解 |
2回目の行政書士試験を終えて
記述式の民法の問題の一つは、詐欺なのか錯誤、両方とも主張できそうな問題だったため、錯誤も点数を貰えるものだと思っていました。記述以外で154点だなと思っていたので、記述式次第の当落線上で、行政書士合格とは無縁かなと思ってしまいました。実際に宅建の勉強をはじめていました。
しかし、結果は182点で合格していました。喜びより安堵の気持ちでいっぱいでした。
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最後に(不安との向き合い方)
自分としては、細切れの勉強でまとまって勉強ができずに、勉強内容は記憶があいまいなところがあり、また落ちるのではないかと常に不安で仕方なかったです。それでも、以下のことを自分に言い聞かせていました。
不安を感じるのは、頑張っている証拠。当落線上にいるから、不合格の不安に駆られるんだ。やれることをしっかり頑張ろう!
試験は長丁場で、かなりしんどくてつらいと思います。ただ、諦めたらそこで終わりです。
そして、前述のとおり試験に対する方針や戦略を立てることが、合格に近づくこと、またこのような不安の緩和に繋がると考えます。
ここまで体験記を読んでいただき、ありがとうございました。私の記事が皆様の一助になれば幸いです。
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