総務で働くことに、ずっともやもやし、紆余曲折を経ながら、上場会社の法務として入社しましたが、入社後すぐに上司が辞めてしまい、一人法務となりました。
一人法務は、顧問弁護士に相談しすぎても、存在意義がなくなりますし、かといって何を参考にしたらよいのかと難しい側面がありますよね。
でも、一人法務ということは責任は重いけれども、自分一人で法務業務を作っていけるという楽しさがあります。
以下、簡単に法務として入社した方法と入社してからの一人法務での仕事のご紹介をいたします。
転職までの経緯
以前、「30代でアラサーで管理部門を目指して転職したときの話」、「30代半ばで総務から法務を目指して転職したときの話」で記事のとおり、総務から法務へ転職をしました。完全に総務だけというよりちょこっと契約書対応を行う状況でした。それに嫌気がさし、ステップアップしたい気持ちで法務として働くことを希望しました。念のため、とっても良かった2社をご紹介しときます。
MS-Japan
法務等の管理部門のおすすめは、MS-Japanです。私は他の媒体のエージェントで内定をいただいた会社に就職したのですが、ここの媒体は他でも見ない求人が多く、当時、行政書士を取っておらず、法務経験も少なかったのですが、多くの求人を紹介いただき、内定も得ました。ちなみに面接後のフォローもよかったです。
パーソルキャリア
大手のエージェントの会社です。求人数は多く、他者の選考で悩んでいた時にも、相談に多くのってもらい、とても面倒見の良いエージェントがいる会社です。人によるのはもちろんですが、職務経歴書の添削、応募等に係るアドバイスをいただき、大変助かりました。
全般的な会社文書等の見直し
上場企業でも入社した会社の法務関係の整備はお粗末でした。文書、法律関係の運用・仕組みどれを見ても不十分で、上場企業でもその会社によるなという印象でした。
契約書
契約書は、文言の整合性が合わない、基本的な条文が抜けている、最新の法令が反映されていない、構造・ナンバリング・体裁がいびつなど、上場企業がこの程度なのかと驚きました。NDA、業務ごとの業務委託契約などを中心に、契約書のひな型を直しました。
そこで、以下の書籍を使用しつつ、契約書を見直ししました。
ITビジネスの契約実務
別の記事でもご紹介をしているのですが、システム関係をメインとしたテキストですが、システムに関係する契約書であっても、開発契約などにおいては、一般的な契約形態である請負、準委任の契約に多少システムの用語または内容が加わったものになり、その点を理解していれば汎用的に使用できます。
契約書作成の実務と書式 企業実務家視点の雛形とその解説
法務で必要となる典型的な契約類型ごとに契約書の逐条解説になっており、契約書雛形の条文が法令上のどの規定に基づくものなのかわかりやすいです。
会社規程
会社規程総覧
会社規程は、法令、会社の運用、他の会社規程との整合性などと調和がとれている必要がありますが、まったくそうではなかったです。
もともと規程の対応はしていたので、そこまで労せず対応できたのですが、以下の書籍を参考にしました。規程各種、網羅的に記載があり、他の会社の規程例もあり、とても助かりました。
会社法
会社法実務スケジュール
会社法は実体法といいますが、ほとんど手続法です。そのため、手順、決まったスケジュールの通りに運用する必要があります。以下の本で取りこぼしなく対応しました。
業務に関連する法令の啓蒙
個人情報保護法
個人情報の取扱いに関して、国際的にも規制が厳しくなったり、それに伴って日本でも法改正により個人情報保護規制が厳しくなっています。
社内についての周知や、最近の法改正の理由、第三者提供等の記録など、不完全な状態でしたので整備しました。個人情報保護委員会のガイドラインと併せて書籍も読んでします。
個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(第三者提供時の確認・記録義務編)
個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(仮名加工情報・匿名加工情報編)
下請法・独占禁止法
下請法は業務に極めて密接に関連します。下請法の適用要件もありますが、ほとんどが親事業者または下請け事業のいずれかとして、該当するでしょう。そして、私は、公正取引委員会のHPに掲載されている資料で勉強しました。そして、下請法に関しては、定評が高い以下の書籍を使用しました。
法務参考資料
法務関係の資料はこちらにもまとめています。
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