ご訪問をありがとうございます。ホフクです。
以前、法務に配属して、実務の前提として、どのような書籍や検定試験で勉強してよいかをご紹介いたしました。
本記事は、最近の法務部は、弁護士、司法書士などの有資格者や法科大学院卒の方をそろえるところもありますが、法学部卒でそこまで法律の勉強をしっかり勉強された方でない方が法務部に配属されるケースもまだまだあり、法務部に配属された後、株主総会、取締役会の事務についてどのように勉強したらよいかわからないというケースに対するものになります。
この記事では、前回に引き続き、そこまで法律を勉強していなかった方に対して、法務部に配属されたときに、株主総会、取締役会の事務の書籍を中心におすすめの書籍をご紹介します。
株主総会、取締役会の事務対応
取締役会の対応には、実務運用に加えて、会社法やその施行規則、上場会社にはコーポレートガバナンスコードなど、多岐にわたる知識が必要になります。
株主総会、取締役会共通
会社法の書籍
会社法の基本書は読んでおきましょう。取締役会の運営以外にも、取締役会において、新会社の設立、株式、組織再編など、取締役会で多くの事項を取り扱います。
ここだけ押さえる! 会社法のきほん
最低限の基本を押さえるのにちょうど良いです。図、漫画なども記載され、難解な条文や法律用語が多くイメージのしにくい会社法を多少は身近に感じられます。
会社法
丁寧に制度、趣旨が記載され、わかりやすいです。基本書なので、専門的な内容も当然載っておりますので、辞書としても適しています。また、本の金額的にもちょうど良いものと思います。判例索引には、百選と商法判例集の番号が掲載され、条文索引があり、とても便利です。
会社法実務スケジュール
この本は最高です。会社法は実体法といいますが、ほとんど手続法です。そのため、手順、決まったスケジュールの通りに運用する必要があります。それをこの本では、確実に適切にまとめています。2023年に最新版がでています。当然、私も購入しました。
コーポレートガバナンス・コードの解説
上場企業はコーポレートガバナンス・コードを理解把握しているだけではなく、会社の運用に落とし込まなければなりません。その説明と運用の方向性を示したほんになります。
サステナブル経営とコーポレートガバナンスの進化
コーポレートレートガバナンス・コードは、上場企業が行う企業統治においてガイドラインとして参照すべき原則・指針を示したもので、東京証券取引所から出されています。このCGコードは法令ではないものの、事実上一定の強制力があり、法令が改正される場合には、この趣旨が反映されることがあるとのことで、重要視せざるを得ません。最近CGコードは改定されましたが、以下の書籍は、ESGを中心に改定されたことが述べられ、会社の利害関係者に何が必要とされているのか、わかりやすく説明されています。
議事録
株主総会・取締役会・監査役会の議事録作成ガイドブック
会社によって、簡潔に書く、具体的に書く、さまざまな書き方があると思われますが、書かなくてはならないことはほとんど同じです。そのため、ひな形というべき基本形が記載のある本書は役に立つことでしょう。
取締役会
取締役会事務局の実務
取締役会の事務局は、取締役会、取締役、監査役、社外役員との連絡調整を行うほか、どのように円滑に取り行うのか悩むものです。これは各社の事例を用いてそれを説明しているため、そのような悩みの解決の糸口になると思います。
株主総会
株主総会は、法定のスケジュールにのっとり、粛々と手続きをこなすことになりますが、社内外の方との調整や手続きが発生します。運営のサポート会社の手を借りて招集通知やスケジュールを作成することになると思いますが、参考にしたい書籍をご紹介いたします。
株主総会ハンドブック
株主総会のスケジュール、必要書類、招集通知、運営、登記、閲覧請求、株主提案、訴訟対応など、あらゆることが詳しく載っています。これに各項目に合わせた書籍をで補完すれば、かなりの知識が身につくでしょう。
バーチャル株主総会の法的論点と実務
今後は、ハイブリット型、バーチャルオンリー型の株主総会が主流になると思われます。導入にあたっては、経済産業省との調整、定款変更といくつかの要件をクリアせねばなりません。これを制度、法的論点、運営、事例、シナリオなどをかなり詳細に説明しています。
招集通知・想定問答
招集通知・想定問答について参考となる書籍は以下のとおりです。辞書的な扱いなので、個人で買うかは、年度版であること、金額も相まってかなり判断に迷うところです。ただ、その圧倒的な資料数は随一ではないかと思います。
商業登記ハンドブック
株主総会に伴う登記は役員の選定、選任、最近だと譲渡制限付株式報酬が流行っており、その導入決議に付随する新株発行など様々なものがあります。ネットの情報でも対応できると思いますが、網羅的にある程度くわしく載っている書籍をおすすめします。
まとめ
今回は、株主総会、取締役会の事務についてどのように勉強したらよいかわからないというケースに対する書籍のご紹介を致しました。またテーマを決めて書籍をご紹介いたします。
コメント