ビジネス会計って、簿記検定よりマイナーで、どの様な役に立つかもわからないし、どの様に勉強したらよいのか、わからないという方もいるのではないでしょうか?
私は、ビジネス会計検定試験2級で学べる内容が株式等の取引や、会社内での信用取引チェックにおいて、会社の経営状況の把握に役立つなと思って勉強しました。
そこで、この記事ではビジネス会計検定の概要を説明しつつ、勉強方法をご紹介したいと思います。
ビジネス会計検定で学べること
概要
ビジネス会計検定試験は、財務諸表に関する知識や分析力を問うもので、財務諸表が表す数値を理解し、ビジネスに役立てていくことに重点を置いています。
ビジネス会計検定試験
前述のとおり、会社の財務状況によって導き出された指標により、その会社がどのような状況にあるかを読むことができるようになるための試験です。
会社の財務状況によって導き出された指標
以下のような指標を学ぶことができ、これを活かした財務状況の分析ができるようになります。
- ROE(Return on Equity)…自己資本利益率のことで、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益(当期純利益)が生まれたかを示す指標
- ROA(Return on Assets)…総資産利益率のことで、総資産対してどれだけの利益(当期純利益)が生まれたかを示す指標
- BPS(Book-value Per Share)…1株当たり純資産のことで、会社が1株に対してどれほどの純資産を持っているかの会社の安定性を判断するための指標。
- PBR(Price Book-value Ratio)とは株価純資産倍率のことで、BPSに対して株価は割高、割安を測ることが出来る指標。
- EPS(Earnings Per Share)…1株当たり利益のことで、1株当たりの利益を稼いでいるのかを知るための指標
- PER(Price Earnings Ratio)…株価収益率のことで、EPSに対して割高、割安かを知る指標。
ビジ会2級の勉強方法
まずはビジネス会計検定試験3級
ビジ会2級は、ある程度の簿記知識を必要としており、その簿記の知識を応用するのが、この試験になります。そのため、ビジ会3級から基礎の基礎知識を得てから、勉強をはじめた方がよいでしょう。
他の検定試験では、2級からの勉強を勧めるのですが、ビジ会2級は勘定科目や簿記のルールを知らないで、勉強をいきなりするのは、少し難しいと思います。
いざビジ会2級の勉強へ
試験の内容、概要、範囲を把握する必要があります。これは主催者団体が出版する公式テキスト、問題集を使用するのが最も最適です。
ただ、問題集は解説が少し薄いです。このため、通常、検定試験は過去問、対テキストは、7対3程度だと思っているのですが、この試験は、6対4程度で勉強だと感じます。
テキスト、問題集をひととおりやった後、再度、テキストのはじめのページから最後のページまで繰り返すのは、はじめのうちは仕方ないかもしれません。
しかし、ある程度勉強がすすんだら、この勉強方法は効率が悪いため、理解していない点、覚えきれていない点などの弱点のあぶり出しおよびその箇所の短いスパンでの繰り返しの勉強をしてください。得手不得手で、勉強する範囲を変更しましょう。
おすすめのテキスト、問題集
少し解説が薄いとの批判があるようですが、主催者団体の書籍を使っての勉強が王道でしょう。
ここで、おすすめする書籍で、合格点は取れると思います。総合問題である本試験問題Ⅲ、Ⅳも、基本の組み合わせなので、手を広げずに、一つ一つ確実に覚えて、理解していきましょう。
- 試験の内容は公式テキストに準拠されており、十分な内容で安心感がある
- 公式の問題集との相乗効果を期待できる
ビジ会2級の試験概要
要綱
試験日程 | 3月、10月 |
受験地 | 札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、新潟、金沢、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、山口、松山、福岡から選択できます。 |
試験時間 | 2時間 |
受験料(税込) | 2級:7,480円 |
受験資格 | ・学歴・年齢・性別・国籍に制限はありません。 ・希望の級から受験可能です。 ・連続する2つの級を同日に受験することができます。 |
受験申込方法 | インターネットでお申込みください(詳細は公式HP参照)。 |
配点 | 100点満点(合格点70点):一問2点 |
出題形式 | マークシート |
試験内容
社会人として学びたい内容が多く含まれています。基本的な公式、その式の意味、式から導き出された数値の意味を覚えるのが大変でした。
合格率
各回によってばらつきはありますが、だいたい45から55%前後になります。
勉強時間
ビジ会2級の勉強時間は50〜150時間程度と言われています。簿記の勉強をしているかで、大きく時間は変わってくると思います。
テキストと過去問題集の往復の勉強となり、個人差があるので一概にどちらにどれくらいの勉強をしたらよいのかというのもあるのですが、おおよそテキストが60時間、過去問題集が90時間と思われます。
まとめ
- ビジネス会計検定試験は、財務諸表の分析の試験です。
- 株式投資などの判断や仕事でも役に立ち、個人、会社員、経営者など、幅い広い方に役に立ちます。
- 勉強方法は、公式テキスト、過去問題集の繰り返しが基本です。
- 合格率は、45から55%前後です。
- 勉強時間は、50時間から150時間程度です。
財務資料を読めると、本当に役立ちます。合格するまでのレベルに達すれば、様々な場面でステップアップするための手段になると思います。
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