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日商簿記検定は試験制度が変更になったこと、連結会計、リース会計、税効果会計などの項目が追加になり試験範囲が広がったことから、どのようなテキストや問題集を使い、勉強をしたらよいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
日商簿記検定2級は独学が可能な試験と思います。ただし、私が日商簿記検定に合格したのはかなり前で、受験生時代は試行錯誤をしたのを記憶しています。
簿記は、そのような難しいところがある反面、与えられた情報をパズルのように組み立てていく楽しさもあるものです。
何よりも簿記というお金の流れを知ることは、経理はもとより他の管理部門への転職などにもこの検定試験に受かることは有利に働きます。
そこで、最近の試験制度や試験内容を調べて、できる限り皆様のお役に立てる情報を客観的にご紹介しようと思います。
日商簿記検定2級の勉強方法
日商簿記検定2級は、近年、前述のとおり、範囲も難易度も上がっております。そのため、合格するのには、計画を立て、商業簿記、工業簿記とそれぞれ戦略を練った勉強が必要になります。
合格までのスケジュール
以下のとおり社会人が400時間勉強するとなると、5から6か月程度の勉強時間はかかるのではないでしょうか。
特に商業簿記は。コツコツとした仕訳の勉強がものを言います、隙間時間を使って仕訳の暗記に努めましょう!
日商簿記3級の取得者の合格勉強時間のめやす
日商簿記3級の取得者は300から400時間程度と言われています。商業簿記の基礎的知識があることから、その分有利ですが、勉強科目、範囲が広いので気を引き締めて勉強しなければなりません。
日商簿記3級の未取得者の合格勉強時間のめやす
日商簿記3級の未取得者は350から450時間程度と言われています。商業簿記3級を目指し、勉強をして日商簿記2級の勉強をしましょう。
日商簿記3級を目指し、合格することで成功体験を積むことができます。また、当然のことながら、日商簿記3級と2級では重複する箇所が多いので、基礎を身に付け、固めつつ、日商簿記2級の勉強を進められます。
勉強方法
極端な言い表し方をすると、商業簿記は暗記が中心、工業簿記は理解が中心な勉強をするイメージとなります。そうはいっても、試験勉強なので、どちらとも暗記と理解、継続的な勉強が必要なのはもちろんです。
商業簿記の方が暗記量、計算量が多いため、商業簿記の勉強開始時から勉強をした方が良いと思います。商業簿記と工業簿記の勉強配分は、得手不得手にもよりますが、3:2程度と思います。
商業簿記
商業簿記は、1問目は仕訳問題、2問目は帳簿、勘定の計算、3問目で貸借対照表、損益計算書、本支店会計などの総合問題が出題されます。この総合問題が過去難しい回がありその時の合格率は8.6%でした。
これらの対策として、暗記を中心とした勉強が当初はメインになりますが、総合問題となると、財務諸表内での項目の関連性や、計算方法に慣れる必要があります。特に連結会計の場合には、計算が多くなる傾向のため、慣れが必要です。そこで、以下のように勉強するのが良いと思われます。
プチテクニックですが、試験中のメモにおいて勘定科目を漢字で書いていたりすると、それだけで時間がかかるため、アルファベットやカタカナで略するのがよいです。例えば、現金でしたら、cashのcとか。
- テキスト(+基本問題)を一回転させる。
- 過去問題集で問題の傾向を把握する(間違っても気にしない)。
- テキストで基本的な知識を習得するためにもう一回転させる。
- テキストで習得、理解できていないものを集中的に繰り返す。
- 過去問題集を解いて、間違った問題の正答率を上げる。
- 4、5の繰り返し。
工業簿記
4問目は費目別計算等に関する仕訳と勘定の記入、5問目は総合原価計算となります。
簿記2級の工業簿記は、原価計算が重要な内容となりますが、その売上原価の構成要素である材料、労務費、経費に何がどのような計算の過程(配賦)を経てなるのか、そして、売上から各階層の利益がどのような流れで導き出されるかを体系的に把握することが重要です。なぜなら、それが出題の内容になっているからです。
- テキスト(+基本問題)を一回転させる。
- 過去問題集で問題の傾向を把握する(間違っても気にしない)。
- テキストで基本的な知識を習得するためにもう一回転させる。
- テキストで習得、理解できていないものを集中的に繰り返す(商業簿記のように暗記量、計算量が多いわけではないので、一つ一つ丁寧に確実に。)。
- 過去問題集を解いて、間違った問題の正答率を上げる。
- 4、5の繰り返し。
おすすめのテキスト&問題集など
テキスト&問題集
私は、メインとしてスッキリシリーズによくわかる簿記シリーズをサブとして勉強して合格しました。
購入するのであれば、基本的には同じシリーズを選びましょう。これは、テキストなどによって特色や進度が違うため、他のシリーズの書籍を使うと進捗管理などが上手くいかないおそれがあるからです。
スッキリわかる日商簿記2級シリーズ
- メリハリのあるカラーリングでイメージが残りやすい。
- 説明が丁寧で、理解しやすい。
- リーズナブル。
合格テキストシリーズ
こちらは予備校の授業が前提としてあるテキストのため、説明が簡潔です。それでも、論点の網羅性があり、簡潔な説明のためわかりやすい場合もあると思いますので、サブとして持っておいても良いかもしれません。
過去問
テキスト&問題集との親和性がとれたものを選ぶのが良いでしょう。試験勉強において、過去問を解くことは、問題形式、内容を把握する重要な勉強です。
予想問題集
予想問題集は最終的な仕上げの意味、また予備校が力を入れて製作するものですので、とても重要です。必ず解きましょう。なお、難しい問題も含まれるので、解けなくても落ち込まなくて大丈夫です。
独学が厳しかった場合
最近は、ネット予備校で多くの合格者が出ています。資料請求して内容を確認してみてはいかがでしょうか。予備校はノウハウの質・量が格段に違うため、勉強の効率、時間圧縮のために利用するのも手だと思います。
クレアールは老舗のネット予備校になり、コスパが良いと有名です。特にテキストは合格に必要なことが、しっかりとまとまっているという印象です。
試験の概要
簿記検定とは
商工会議所が主催し、言わずと知れた検定試験で最も有名かつ役に立つ人気の検定試験で、経理の方だけではなく、数字の理解は、総務、人事、営業などあらゆるビジネスパーソンにとって必要だと考えます。
試験方式
統一試験(筆記試験)
CBT試験(ネット試験)
合格だけを目的にする場合、現時点ではCBT試験の合格率が40%程度、一方、統一試験が25%程度のため、圧倒的にCBT試験が有利です。
試験日程
- 6月試験
- 11月試験
- 2月試験
申し込みは各商工会議所からお申込みいただけます。申込期間は、おおよそ試験の1か月半前からで期間は1週間になります。※地域の商工会議所からの申し込みになるまで、申込ページにたどり着くまでに階層があります。
受験料
4,720円(消費税込み)用に加えて、CBT(ネット試験)だと550円の事務手数料が掛かります。
試験科目
商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)5題以内90分 70%以上
※出題区分表
まとめ
以上、日商簿記検定2級の勉強方法・テキスト・問題集をご紹介しました。得てして検定試験は2級から評価されますし、その反面難しくもなります。独学が難しい場合は、予備校を試すのも良いと思われます。この試験が合格できましたら、ビジネス会計検定試験2級にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
会計の知識、見識が広がります。
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