30代半ばで総務から法務を目指して転職したときの話

転職

総務として転職をした後、様々な業務経験を積むことができました。
でも、難しい、専門的な業務をしてスキルを上げたいと思っていました。
そこで、再度転職を決心し、また転職活動中のなかなか決まらない状況を味わいながら、なんとか上場法務に転職ができました。
その転職活動の中で、大企業から中小企業に転職をしたときのギャップ、少し畑が違う職種に就くことによる経験や気づきを得ることができました。
これらについて、お話をしたいと思います。

転職までの経過

法務ができる会社に移るまでに、転職を1回しています。そこれを記事にしておりますので、前提としてお読みいただければと思います。

大企業と中小企業の違い

私が経験した大きな会社と中小の会社では、大きな違いがあったような気がします。もちろんすべての会社がこれに該当するわけではありません。

大企業

良かった点

  • 給料・福利厚生・施設・什器を充実している。
  • お金があるので基幹システムが整備され、業務がスムーズです。
  • 基幹システム以外にもお金で多くのシステムが導入され、効率がよいです。
  • 世間体がよい。ブランド好きは男女問わずですね。
  • 研修制度が充実しています。

良くなかった点

  • 親子間の調整で忙殺される。
  • アウトソーシングでやりがいがある業務が少ない。
  • 決裁等の回覧に多くの人がまわり時間を要する。
  • 導入されているシステムが多いので、使いこなせない(人もいる)。

中小企業

良かった点

  • 裁量があって、大企業よりはある。
  • 親子間の不毛なやりとりが少ない。
  • 大企業ではアウトソーシングしてしまう業務もできる。

良くなかった点

  • 給料・福利厚生・施設・什器が良いわけではない。
  • 会社のレベルにもよるが、他の従業員に対してこんなこともやっていない、こんなことも理解していないと思うことが多くある。
  • システムの導入が遅れている(金銭面の事情で)。

自分の気持ちに従って決める

生きるうえでサラリーは重要で、大企業は、中小企業と同じような業務、同じようなストレスだったとしても年間100万程度違う場合もあります。これは、自己の能力ではなく会社自体の稼ぐ力の違いです。

仕事を行う上でやりがいは重要、やりたい業務が行えないのにお金のために業務を続けるのはとてもつらいことです。この点、中小企業は、業務を行う人数が少ない、自分でやるしかないから、資料も作らないといけないし、業務もあるというものになります。

私は会社規模が小さい上場会社に転職しました。年収が微妙ですが、法務業務全般にかかわれるので、まあ満足です。完全に満足を満たせることはないので、こんなものでしょう。何よりも自分の価値を上げたいと思いました。

法務を目指すためのに

法務を目指した理由

前述のとおり、総務から法務を目指しました。
私は、総務として会社のルール側の業務を行っており、会社規程、会社運用の制度(庶務的なものも含めて)、オフィスレイアウト等の業務を行っていました。
そして、少しずつですが、簡単な契約書のレビューをまかせられるようになっていました。

もっと多岐にわたる契約書の対応も行いたいし、コンプライアンス業務も会議体の運営も行いたいと、希望するようになりました。

法務をめざすために取り組んだこと

最近の法務は、法曹資格者、司法書士、法科大学院卒の方が多いと聞いていましたので、法務への転職は相当難しいと考えていました。そのため、最低限の形に残る資格として行政書士の勉強を開始ししました。

そして、面接のアピールの意味もかねて法務系の雑誌(ビジネス法務)や分厚い実務書を読んで勉強しました。

ビジネス契約書の見方・つくり方・結び方

最低限の契約書のレビューはできていると思ったのですが、様々な契約書に触れたくて、購入しました。全般的な内容が広く浅く扱われていて、確認したいときに使っています。

法務リスク・コンプライアンスリスク管理実務マニュアル

会社法、個人情報保護法、独占禁止法、公益通報者保護法、内部統制等、横断的に勉強するにはちょうど良いです。独禁法、公益通報者等は、時々扱うので、この本を読んでいて損はないです。

株主総会ハンドブック

電子提供制度等最新の法令には対応していないものの、想定問答等に対応をしていないものの、一連の内容を学ぶことができ、調べることもできる良書、持っておくべきでしょう。

30代の後半の転職、経験があまりない業務への転職は正直きつい

案件がそもそも少ない。私の年齢では、管理職をメインとして雇う場合が多く、作業者として雇う場合が少ないです。

しかも、あまり業務経験があまりないという、ハンデだらけ、周りを見れば、法務をがっつりやってきた方ばかりと、もう法務としての転職は不可能なのではないかと思いました。

戦術を練った

それでも、法務に転職したかったので、以下の戦略を練りました。法曹資格、司法書士資格もない、法務の経験も乏しければ当然でした。

  • 法務系の本を読んで何をすべきか、同考えるべきか仮説を立てた。
  • 普段の仕事で、どのように従業員に対するコンプライアンスの意識を持たせたか等、改善案を話すために、業務自体も積極的に取り組んだ。
  • 大企業の法務は諦めた。
  • 行政書士の勉強も並行して行った。

今回も転職エージェントを利用した

今回も、転職エージェントを利用しました。転職サイトは信用できなかったので、こちらの方が確実だと思ったからです。

パーソルキャリア

4.0

大手のエージェントの会社です。求人数は多く、他者の選考で悩んでいた時にも、相談に多くのってもらい、とても面倒見の良いエージェントがいる会社です。人によるのはもちろんですが、職務経歴書の添削、応募等に係るアドバイスをいただき、大変助かりました。ただ、このときは、それほど内定を得ることはできませんでした。

  • エージェントのレスポンスがよい。
  • 相談に対する回答が丁寧だった。
  • 求人が多い(リクルートにはやや劣る印象)。

パソナキャリア

4.0

パーソルキャリアと同じく、業界大手の会社です。履歴書等の添削が丁寧で、転職に関する意見もしっかり伝えてくれました。ただ、ここでさえも30代中盤は厳しく感じました。

  • エージェントのレスポンスがよい。
  • 面接対策の提案、内容がよかった。
  • 履歴書等の添削アドバイスが的確だった。
【パソナキャリア】パソナの転職エージェント
パソナキャリアはパソナの転職エージェント。長年の経験と実績により蓄積したデータベース分析をもとにあなたの適性にマッチした求人をご紹介します。

リクルートキャリア

4.5

最大手です。ハイレベルかつ大量の案件があります。そして、ハイレベルな方が多く集まる印象です。案件は十分でしたがまったく書類がとおりませんでした。

  • 多くの優良でレベルの高い求人があった。
  • 求人者との交渉力が高く感じた。
  • 履歴書等の添削アドバイスが的確でフォローがすごかった。

MS-Japan

5.0

管理部門の系の多くの求人を紹介していただきました。他のエージェントが持っていない求人も非常に多く、面接後のフォローもしっかりしていました。求人のレベルも程よく、運良く内定をいただけました。なお、有資格等、実力に自信があり、より専門性を身に付けたい方はここなら間違いないと思います。

  • 管理部門の求人紹介量が多い。他の媒体で見ないものが結構あった。
  • フォローがしっかりしている。
  • 特化型で私の転職活動にはあっていた。

転職までに時間がかかった

今回も、転職には1年以上を要しました。転職期間を通して、20件応募しても1件書類が通るか程度、焦燥感が日に日に増しました。

諦めなかったら、いつかは好転すると信じていましたが、精神的にはきつかったです。人生の分かれ道だったので。

転職活動の対策したこと、面接で気を付けたこと

こちらは以前の記事と基本的には同様です。どの面接もほとんど似たようなものでしたが、ここで記載したものは最低限守るべきところ、できて当然のものですので、重要です。

転職の決め手

法務全般の業務ができることが決め手でした。年齢等を考慮すると、ここでチャンスを逃すことは、大きな損失と考えました。
もし、うまくいかなくても、機会がある限りチャレンジしていきたいと考えます。

  • 職種 総務→法務への職種変更になった。
  • 会社 大会社→中小企業への転職になった。
  • 給与 年収が80万円、減った。

まとめ

転職活動は、うまくいかないときもあります。それでも、新しい一歩を踏み出そうと努力することが自分を一回り大きくすると考えます!

コメント

タイトルとURLをコピーしました